2018.10.03 Wednesday

宇江佐真理の彼岸花を呼んでいたら江戸の戯作者、恋川春町の金々先生栄花夢の一説が出て来た、さすが時代小説の書き手、黄表紙なんか全て読み切っているのだろう、恋川春町は同時代の山東京伝と並び称される、両名とも寛政の改革で筆を折らざるを得ないことになった、恋川春町は幕府の呼び出しに応じず自殺してしまった。
金々先生栄花夢は栄華を望んで江戸に出た男が、腹が減って立ち寄った粟餅屋でうたた寝している間夢を見て、人間一生の楽しみも粟餅一炊のうちと悟って故郷へ帰る内容。
彼岸花ではこの黄表紙をボケ老婆に子供が読んで聞かせるが、原文は崩し文字で自分には到底読めそうもない、この子供は寺子屋に通わせてもらっていたが当時は崩し文字で教えていたのだろうか。
黄表紙は木版印刷で絵も文字も手彫り、今では考えられない地道な仕事をしていたのだろう。
宇江佐真理は惜しいことに亡くなってしまったが絶筆の「うめ婆行状記」も読ませて貰った、全作品を読んだことになるが、次の時代小説作家を探さなくてはならない。

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